中古マンションの床のきしみは何が原因?どうしたら直るの?

不動産

中古マンションを内覧する際、床がきしむ音が気になる場合があります。

今回は、床がきしむ原因やその対処法について詳しく説明いたします。

床がきしむ原因

中古マンションの床がきしむ原因としては、以下の3つの要素が考えられます。

それぞれの原因について詳しく説明します。

床材の収縮・膨張が原因

床材は温度や湿度の変化によって、収縮や膨張をする性質があります。

この収縮や膨張が原因で、床にきしみが発生することがあります。

特に木材の場合、種類によっては収縮や膨張が顕著に起こり、接合部分で摩擦が生じてきしみの原因になることがあります。

しかしながら、木材はその性質上、適切な施工が行われていてもこの問題は発生する可能性があります。

つまり、床自体の構造には問題がないと言えるでしょう。

床の構造が原因

床材は、大引きと根太という木材で支えられています。

大引きは床を支える柱状の材料であり、根太は大引きの上に水平に配置された木材です。

床材の配置間隔が狭すぎたり、水平に置かれていなかったりすると、床がきしむことがあります。

このような場合、床材同士が適切に密着せず、不均等な負荷がかかるために生じる問題です。

また、大引きや根太が腐食してしまった場合、最悪の場合には床が抜けることも考えられます。

腐食は木材が湿気や虫にさらされることで起こります。

床下の構造そのものが問題であるため、専門家による調査と修理が必要です。

専門家は床の構造を確認し、配置間隔や水平度を調整することで、床をしっかりと支えることができます。

また、腐食した材料は適切に取り替えて修理することが重要です。

床の問題は安全上のリスクとなるため、適切な手順と専門知識を持った専門家の助けを借りることが大切です。

シロアリの被害が原因

もし床が非常にきしむようであれば、シロアリの被害を疑う必要があります。

シロアリが床下に巣を作り、木材を食べてしまうことで床が虚弱化してしまうのです。

特に水回りの場所はシロアリにとって都合が良いため、浴室などの周辺の床がきしんでいる場合は注意が必要です。

購入前に修理するときの期間の目安

中古マンションの購入を検討している際、床のきしみが見つかった場合、不動産会社の担当者にすぐに相談しましょう。

売主が修理を行う場合でも、入居希望日が決まっている場合は、修理にかかる期間が気になります。

ここでは、専門会社に床のきしみの修理を依頼する際にかかる期間の目安について説明します。

床の修理に必要な期間

床のきしみを直すには、ときには専門の会社に修理してもらう必要があるかもしれません。

ただし、修理にかかる時間は状況によって異なります。

フローリングを貼り替えるだけなら、通常は1〜2日で終わりますが、床の構造部分から修理する場合は、部屋の広さにもよりますが、半月〜1ヶ月かかることもあります。

工事が完了するまでに入居予定日までに間に合わない場合もありますので、入居に影響がないか再度確認することをお勧めします。

ホームインスペクションも活用してみよう

床のきしみがひどくなってからの工事は、予想以上に修理費用がかかってしまう可能性があります。

ですので、できるだけ早めにホームインスペクション(住宅診断)を受けることをおすすめします。

ホームインスペクションでは、専門の技術者が住宅内部を詳しくチェックし、どこに不具合があるのかを特定します。

これにより、床のきしみの原因や他の潜在的な問題も発見できます。

ホームインスペクションの費用は、検査の内容や住宅の大きさによって異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度が目安となります。

安心して正確な費用を知りたい場合は、複数のホームインスペクション業者に見積もりを依頼することをおすすめします。

ホームインスペクションは、予防的な観点からも重要です。

早い段階で問題を発見し、修理や補修を行うことで、将来的なトラブルや修理費用の増加を防ぐことができます。

また、住宅購入時の瑕疵担保責任に関するトラブルを防ぐためにも、ホームインスペクションは有効な手段となります。

ホームインスペクションは、専門知識と経験を持った技術者によって実施されるため、正確かつ信頼性が高い結果が得られます。

ぜひ、早めにホームインスペクションを受けて、住宅の状態を確認することをおすすめします。

ホームインスペクションの内容

ホームインスペクションとは、住宅の状態や問題点を専門家が詳しく診断するサービスです。

ホームインスペクター(住宅診断士)と呼ばれる専門家が、住宅の構造や劣化状況、不具合の有無、修理が必要な箇所やその時期、おおよその費用など、詳細なアドバイスを提供してくれます。

このような専門家による診断を受けることで、不安なく住宅購入を検討することができます。

なお、2020年からは不動産会社が売主と買主に対して、ホームインスペクションの説明を行うことが義務付けられました。

そのため、特に理由がない限り、住宅を購入する前にホームインスペクションを受けることをおすすめします。

なぜなら、購入後に不具合が見つかると、大規模な工事が必要になる場合もあるからです。

なるべく早めに専門家による検査を受けることで、将来的なトラブルを回避することができます。

ホームインスペクションにかかる費用の目安

ホームインスペクションは、マンションの場合、一般的には4万~6万円程度の費用がかかりますが、実際の金額は依頼先や物件によって異なる場合があります。

通常、ホームインスペクションでは、目視による診断が行われますが、より詳細な検査を希望する場合は、追加料金を支払うことで専門家による詳細な検査を受けることも可能です。

これにより、物件の状態や潜在的な問題がより詳しく把握できるでしょう。

まとめ

床がきしむ原因は、いくつかの要素が関わっています。

まず、床自体の構造に問題がある場合があります。

床の構造が不安定だったり、十分な補強がなされていなかったりすると、きしむ音が発生することがあります。

また、床材として使用している木材の性質も影響します。

木材は湿度の変化に敏感であり、乾燥した場合や湿気の多い環境下で床材が膨張・収縮することがあります。

これも床がきしむ原因となります。

さらに、床がシロアリの被害を受けている可能性もあります。

シロアリは木材を食害することで生活しており、床材に被害を与えることがあります。

もし床がきしむ原因がシロアリである可能性がある場合は、専門家に調査してもらうことをおすすめします。

床のきしみを解消するためにかかる費用は、修理の範囲によって異なります。

部分的な修理で済む場合は、比較的費用は少なくなります。

一般的には1万~2万円程度です。

しかし、床下の構造に問題があり、全体的な修理が必要な場合は、50万~80万円程度の費用がかかることもあります。

ホームインスペクションを行うメリットは、購入前に物件の問題を把握できることです。

早い段階で不具合を発見できれば、修理や交渉がしやすくなるでしょう。

2020年からは、不動産会社が売主と買主の双方に対してホームインスペクションの説明を行う義務があります。

購入を検討する前にホームインスペクションを行うことで、安心して不動産を購入することができます。

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